マッサージガンvs原澤達也!
先日、近隣の町で行われたトレイルランニングのイベントで、マッサージガンが大好評だったそうです。
そこで、「原澤治療院〇回分の施術代で、コイツ(マッサージガン)が手に入るけど?」なんて話題になっていたとかw
私の知らない所で、そんな風に話題にしていただける事は大変喜ばしいですが、相手が機械…
というわけで、この今世紀最大のベストバウトを多角的に検証していきます。ww
振動!
そうです。
マッサージガンの最大の効能は、振動に対する身体の反応です。
DOMS(いわゆる筋肉痛)に効果的とのレビューも!
筋とか腱とかって勝手に伸び縮みしているのではなくて、脳や脊髄と全身に分布する神経(センサー)とのやり取りで張力をコントロールしています。
筋肉の伸縮などを調整するセンサー(筋紡錘)が、マッサージガンで筋肉を振動されることで活性化、その結果、硬くなってしまった筋肉が緩みます。
また、皮膚や関節周囲に多いとされる振動に対するセンサー(パチニ小体)がマッサージガンで刺激される事で、循環改善によるリカバリー効果が期待されたり、痛みの感覚を伝える神経に作用する事で痛みの軽減も期待されます。(痛いの痛いの飛んでけー!みたいなの)
振動数も大事といわれてます。
弱い振動数ではリラクゼーション、強い振動数では筋を活性化するとのことで、アップでは筋腹に高振動、クーリングダウンやリカバリーでは皮膚に低振動、痛みには局部にじっと強い振動(言うまでも無いですが、腫れたり出血あったらダメですよ!)と目的によって使い分けると効果的ですね。
ちなみに、筋紡錘は80~120hzくらい、パチニ小体は100hzくらいの振動に反応するみたいです。
原澤達也、完敗じゃん…
みたいな流れですが、マッサージガンは、全ての痛み、不調に対して有効なわけでは無さそうです。
当院で行う治療は、状況を見極めてプロセスを踏んだ処置を行います。
例えば、慢性的な負荷によって硬くなった筋は、周りの血管や神経の動き(滑り)を制限する事が良くあり、これにより痛みを訴える方は非常に多いです。
この場合は、筋を緩める事だけでは痛みは改善せず、滑りが悪くなり痛みを出している筋膜や神経に対して、滑りをよくする二段階の処置が必要です。
つまり、振動の刺激だけで対処できる痛みは限定的、というのが我々治療家の立場から言えるところです。
でも、
上記の通り、効率的に感覚を変えたり、筋肉を緩めたり出来て、持ち運びしやすい大きさや重さなので、セルフケアのツールとしては非常に有用だと思います。
結果!
マッサージガンと原澤達也を上手く使い分ける、というのが賢い方法ですね!
日常的なセルフケアにはマッサージガン、それでは改善しない症状や、身体の状態のチェックなどは我々のような身体の専門家、みたいに。
ただ、「痛み」はサインであって、痛みがとれれば全てOKというわけでは無い、ということは、申し上げたいところではあります。
慢性的な痛みは、ケガや、かたよった作業の繰り返しによって、局所にストレスをかけ続けた結果が原因となっていることが多いです。
痛みの感覚が消えても、その原因となる動きの悪くなった関節を整えたり、かたよった身体の使い方を改善したりと、痛みも、そうでない部分もトータルに診て、施術を施すことが治療の原則です。
つまり、多様な観点で多様な施術や指導を行う、というのが、手軽なマシンとの最大の違いでしょうか。
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