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原澤

内側の力と外側の力

更新日:2021年12月9日

前回は、バランスの良い状態は環境に合わせて無理なく動いている状態、その状態であれば痛みが出にくいと言うことをお伝えしましたが。 今回はバランスの良い姿勢の作り方についてお話したいと思います♪

その方法とは、硬いところは柔らかく、弱いところは強くする!

以上w。

硬いところはストレッチやマッサージなど、弱いところはエクササイズで対処すれば良いはずなのです。 しかし、痛みで、来院する方々はこの対処ではバランスが取れない事が殆どです。


なぜでしょうか。理由を人の筋肉の特性から解説してみたいと思います。


姿勢筋と相動筋

姿勢筋とは抗重力筋で、背中で背骨を支える脊柱起立筋(いわゆる背筋)や大腿裏のハムストリングスなどが代表的です。姿勢筋の特徴は、筋力が強く、ストレスがかかると緊張が強くなる(=筋が短縮する)といったことが起きます。一方、 相同筋はお腹の腹直筋やお尻の大臀筋などが代表的なもので、特徴は、筋力は弱いが動きは早く、 ストレスがかかると筋力低下を起こす、といったものです。

人のおなかの部分を単純に考えると、身体の裏側=背中の筋肉と、前側=腹筋を、拮抗させてバランスとる必要があるのに、その両者の筋肉は、ストレスがかかると反応が真逆なのです!(実際にはもっと複雑ですが……)

ということは……坐る時間が増えて、お腹と腰で身体を支えるとなると、腹腰のストレスは増し、その腹筋は弱くなり、ただでさえ強い背筋はどんどん緊張することになる。結果、腹筋の弱化と背筋の緊張によって、背中は丸くなる(→腰痛etcが発生)、そして、背中が丸まった状態でキーボード操作につながることで、巻き肩が起き(→肩・腕の障害のリスクetc)、 背中が丸い&巻き肩状態でディスプレイを見ることで、肩コリ・首痛・頭痛etcにつながるという……多くの働き盛りの人が苦しんでいる状況はこうして起きているわけです。



一番の問題は この姿勢を続けることで、この姿勢がデフォルトになっちゃう事なのです! 本人のなかではこの状態が「普通」になってしまっているので、腹筋が弱化していたり、背筋の異常な緊張に気づいていないのです。「どこが硬い」とか「弱い」に気づいてないので、正確な対処の仕方もわからない……そのアンバランスな状態でTVや雑誌の“セルフケアを適当にやっていた”結果、さらに痛みが起き、日常生活に支障をきたし、ようやく来院……となる方が多いのです。


本当に必要な“正しいセルフケア”を習慣化する


「ほぐしてもらった時は楽なんだけど、すぐに戻っちゃうんだよね…」


よく聞く話ですが、上の関係から考えると当然なのかも知れません。

この場合の背筋は、腹筋が弱った分を代わりに支えて硬くなっている可能性があります。

その支えをほぐしても、腹筋が機能不全のままだと、ベッドから立ち上がった瞬間に支えるストレスが背筋にかかって、すぐに硬くなってしまう可能性が大きいです。

この場合の対処は腹筋のエクササイズ(痛みが出なければ)が正解ですね。

バキバキに割れるまで鍛える必要ありませんw。

普段、使わなさすぎて動きを忘れちゃった腹筋が、動き方を思い出す程度で十分です。


治療の根本は、“姿勢筋”と“相同筋”の特性を踏まえたアプローチをするのです。私の施術だけじゃなく、治療される皆さん自身が、その状況を理解して、自分とどう向き合うか、とても重要です。ご自分の身体との向き合い方はプロに判断してもらう事が最善ですね。

ストレッチやエクササイズを習慣化して硬い部位や弱い部位を認識するだけでも身体は勝手にバランス取ったりします。


SNSを見続けていたり、(皆さん大好きな)ランニングシューズ、ゴルフクラブ、パソコンのスペックのチェックと同じくらい、自分の身体のチェックをしていれば、皆さんの日常はずっと快適になりますよ。



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